2010年06月14日

はやぶさ 任務完了…JAXA教授「神がかり的だった」

はやぶさ 任務完了…JAXA教授「神がかり的だった」6月14日1時38分配信 毎日新聞

探査機「はやぶさ」の模型を手にするプロジェクトマネジャーの川口淳一郎さん

 おかえり、そしてありがとう−−。多くのトラブルを乗り越え日本の小惑星探査機「はやぶさ」が13日深夜、7年にわたる小惑星往復の旅を終えた。その奮闘ぶりは多くの人に感動を与え、どんなときもあきらめないことの大切さを伝えた。はやぶさが帰還するオーストラリアで、管制を担う相模原市で、人々はそのフィナーレに拍手を送った。

 「この7年、こちらの指令をけなげにこなし、身をていしてカプセルを届けてくれた。明日から運用がないという事実を、受け入れられないでいる」

 はやぶさの運用を管制する宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙科学研究所(相模原市)では、カプセル着地後、日付が変わった14日午前0時過ぎからプロジェクトチームが会見に臨んだ。プロジェクトを率いた川口淳一郎JAXA教授は成功の喜びに浸りながらも、はやぶさとの別れを惜しんだ。

 いつもはクールな川口さんが、珍しく感傷的な表情を浮かべ、計画を振り返る。

 「この計画は欧米と比べても背伸びした計画」。その一方で、世界初の偉業を「幸運」と言う。「神がかり的だった。今、こうして(成功の)会見の場にいることが夢のよう」とも話した。

 一方「このような挑戦がどこかで行われないと先が見えてこない。(宇宙開発技術の)持続的な可能性を支えるために、こういう挑戦は必要」と、後継機の開発を含む今後の技術開発の重要性を強調した。

 はやぶさの成功で「日本の惑星探査に自信と希望を与えられた」と自負も見せたが「この瞬間から技術の離散と風化が始まっている。将来につながるミッションが必要だ」と言い切った。【藤野基文、西川拓】

 ◇「挑む姿教えてくれた」

 【グレンダンボ近郊(オーストラリア南部)永山悦子】「この3年、はやぶさとともに生きてきた。ようやく本物に会うことができた。よく帰ってきたと声をかけたい」。小惑星探査機「はやぶさ」の活躍を映像作品にしたコンピューターグラフィックス(CG)ディレクターの上坂(こうさか)浩光さん(50)は語った。

 作品名は「HAYABUSA BACK TO THE EARTH(はやぶさ地球帰還)」。大阪市立科学館学芸員の飯山青海(あおみ)さん(38)とともに企画した。

 飯山さんは07年、JAXAが企画したはやぶさの映像作品「祈り」を見て「この作者に依頼したい」と決心。上坂さんに連絡を取った。

 今回は、はやぶさが苦難を乗り越える姿を上坂さんが精細なCGで描き、全国の科学館などで上映。延べ12万人が鑑賞した。「泣けた」「家族や友人に見せたい」と反響を呼び、今月、DVDも発売された。

 現在の作品は08年までの旅を描いており、上坂さんははやぶさが燃え尽きる今回の映像を加えて物語を完結させる。

 一方、取材のため現地入りし、はやぶさの最期を見守ったノンフィクション作家の山根一眞さん(62)は「はやぶさらしい派手な帰還だった。宇宙開発に産業貢献や新技術の創出を求める声が強いが、未知の世界に挑む姿に感動するという本来の意味を、はやぶさは教えてくれた」と話した。


奇跡生んだ粘りと技術…「はやぶさ」帰還
6月14日8時45分配信 読売新聞


拡大写真
読売新聞
 満身創痍(そうい)になりながらも、三つの危機を乗り越え、地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」。

 月より遠い天体に着陸して戻るという快挙を可能にしたのは、一人旅を続ける「同志」を励まし続けた研究者の粘りと日本の技術だった。

 ◆通信途絶

 はやぶさを待ちかまえていた最初の危機は2005年11月、小惑星イトカワ離陸後に起きた。地上管制室で歓声がわく中、姿勢制御用の化学エンジンがまさかの燃料漏れ。その反動で姿勢が乱れ、通信も途絶。はやぶさは行方不明になった。

 探査機にとって「姿勢」は生命線だ。太陽電池パネルに日光が当たらないと、電力不足に陥る。アンテナが地球に向かなければ、交信できない。

 管制室が雑音の中から、はやぶさの微弱な信号をとらえたのは7週間後。回転していたはやぶさのアンテナが、たまたま地球へ向いた時だった。「意地と忍耐と神頼みの日々だった」と、宇宙航空研究開発機構の川口淳一郎教授(54)。しかし、交信は20秒つながると、次の30秒は途切れる状態。そこで、20秒に収まるよう小刻みに指示を出し続けた。

 ◆化学エンジン全滅

 二つ目の危機は、イトカワ離陸後の燃料漏れで、推進力の強い化学エンジン12基が05年12月までにすべて故障したことだ。長距離航行用のイオンエンジンで代用した。馬力の弱いイオンエンジンは姿勢制御には向かないが、推進剤のガスを加熱せず直接噴射するという奇策で瞬発力を得た。

 1平方メートル当たり1ミリ・グラムに満たないという太陽光の圧力さえも利用した。風を受ける帆のように太陽電池パネルで光圧を受け、機体を安定させた。「地上から指令した以上の働きをしてくれた」。はやぶさは川口教授らにとって、もはや探査機以上の存在になっていた。

 しかし当初予定した帰還軌道に乗り損ね、3年間の遅れが生じた。その分、部品劣化も進んだ。通信途絶時、ヒーターの切れた機体は零下50度まで冷え切った。復路は寿命との闘いだった。

 ◆「イオン」も故障

 そんな懸念がついに現実となる。09年11月、4基中3基目のイオンエンジンが故障したのだ。三つ目の危機に帰還は絶望視された。

 そんな時、国中均・同機構教授(50)が提案した。

 「故障個所の違う2基をつなぎ合わせて、1基分にしてみよう」

 研究者の用心深さで、2基をつなぐ予備回路を仕込んでいたのだ。しかし、試験はしていない。予期せぬ副作用の恐れもある賭けだったが、成功した。

 ◆イオンエンジン、日本の力証明

 航行に不可欠な装置がほぼ全滅した状態でも帰還できたのは、NECが作ったイオンエンジンが八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍をしたお陰だ。

 キセノンという物質にプラスの電気を帯びさせ、これを電気の力で加速し、高速噴射するイオンエンジン。化学エンジンが高圧ガスを噴射するのに比べ、地上で1円玉を持ち上げる程度の力しかない。それでも、空気抵抗がない宇宙空間で長時間稼働すれば、加速する力を得られる。

 イオンエンジンの利点は、何と言っても効率の良さ。化学エンジンは、噴射に必要なエネルギー源を燃料という形ですべて地上から持って行かねばならない。イオンエンジンは太陽電池パネルで電力が得られるため、キセノンの積載重量は化学エンジンの燃料の10分の1で同じ推進力を出せる。

 イオンエンジンは過去にも探査機に使われたことがあるが、トラブル続きで、はやぶさには日本の独自技術が採用された。キセノンに電気を帯びさせる際、電子レンジでおなじみのマイクロ波を使う。耐久性がぐんと向上し、7年間でのべ4万時間稼働した。

 NECは、世界初の事業化に向けて米企業と提携し、来年度から3年間で20億円の受注を見込む。イオンエンジンは小型衛星の長期運用に使う「電気推進エンジン」市場で新顔となるが、「はやぶさで圧倒的な実績を示せたことで、世界最大の米国市場で占有率6割以上を狙える」と、NEC宇宙事業開発戦略室の堀内康男さん(45)。同社は今後、はやぶさに搭載したものより推進力を20%増すなど、品質をさらに高める方針だ。(科学部 本間雅江、江村泰山) 最終更新:6月14日8時45分

はやぶさ カプセル着地を確認…ヘリ捜索隊

はやぶさ

はやぶさ君:人気加速 13日に地球帰還

1. ISAS | 小惑星探査機「はやぶさ」MUSES-C / 科学衛星

2. JAXA|小惑星探査機「はやぶさ」(MUSES-C)
3. はやぶさ (探査機) - Wikipedia
4. はやぶさプロジェクトサイト トップ
5. ISAS | 小惑星探査機「はやぶさ」情報 / 小惑星探査機「はやぶさ ...


posted by リョウママ at 09:59 | 秋田 | Comment(0) | TrackBack(0) | 宇宙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

新型ワクチンQ&A…1回接種3600円

)新型インフル 全国平均「注意報」レベル超える

厚生労働省:健康:新型インフルエンザ対策関連情報

新型インフルエンザ対策

新型インフルエンザ - 毎日jp(毎日新聞)

感染症情報センター<パンデミック(H1N1)2009>

2009年新型インフルエンザの世界的流行 - Wikipedia

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。